【コスパ最高】ネット光回線の選び方を料金・特徴・セット割から解説します【ネトカツ】

【フレッツ光】100メガから1ギガへのグレードアップは、言うほど簡単に実現できるのか?【光コラボ】

5 min
100Mから1Gへグレードアップ

【今回のお話はマンション・アパート向けの内容です】

先日、かなり気になるニュースが飛び込んできました。

NTT東日本、「フレッツ光」月額利用料や初期工事費を割引、新規契約やISDN/ADSLからの乗り換えで – INTERNET Watch

かいつまんで説明すると、フレッツ光の新規契約者の月額料や初期工事費、ADSLなどからの移行費用を割引や無料となる期間を延長した、とのことです。
誰が、どんな得をするのでしょうか。

得をする人は、

・フレッツ光の新規契約
・フレッツ光の回線タイプの変更
・以下の回線から「フレッツ光」に移行する人
 「フレッツ・ADSL」
 「フレッツ・ISDN」
 「INSネット64」
 「INSネット64・ライト」
 「INSネット1500」
 同意があるADSL事業者
 同意があるCATV事業者
 ※期間限定(延長の可能性あり)

これを見て、ほとんどの人は「自分には関係ないな」と思いますよね。
だって今は他のネット回線を使っているし。
あるいは、フレッツ光を使っているけど、タイプ変更も考えていないから意味ないな、と。

ぐれ太

ぐれ太

オレ、家庭的な子がタイプなんだ!

ちび太

ちび太

家庭的な子にいっつも殴られるのはなぜだい(笑)

問題はそこではありません。

今回の施策の中に、以下の項目が含まれているのに気づきました。

VDSL方式/LAN配線方式から光配線方式へのタイプ変更工事費が無料
「フレッツ 光ネクスト」の「マンションタイプ(VDSL方式/LAN配線方式)」を、「マンションタイプ(光配線方式)」「マンション・ハイスピードタイプ」「マンション・ギガラインタイプ」「ギガマンション・スマートタイプ」に変更する場合、変更工事費が無料になる。
申し込み期間は5月31日までで、11月30日までに開通する必要がある。

配線方式がVDSLやLANから光配線に変わると、100M・200Mが1Gにグレードアップする

これは注目です。

このタイプ変更は、内容いかんによっては劇的な変化が起きる可能性があります。
なぜかというと、このタイプ変更は、単に契約を切り替えるだけでなく、「建物の設備そのものを改変」しないと実現できないからです。

もしそれが実現すると、今まで光なのに100メガや200メガで我慢していた低速光ユーザーのネット環境が、劇的に向上するかもしれないのです。

説明しましょう。
そもそもVDSL方式/LAN配線方式は、マンション・アパート内部へのつなぎ口「集合装置」から「宅内」までの中間部分が低速度しか出せないのです。

引用:フレッツ光公式「集合住宅の導入工事と配線方式について」

図でいうところの赤線内、「VDSL集合装置・集合型回線終端装置」→「各戸」へつながる線の部分ですね。ここが低速しか出せないのが原因です。

でもここは建物の一部であり、「NTTが勝手に改造できない」部分なのです。
オーナーに許可をもらえば新しい光ファイバー線を通すことも可能ですが、配管スペースなどに新しく線を引き入れるのは、時として困難なことが多いのですね。

工事ができない理由の詳細は、こちらにまとめてあります。

上の無料施策「VDSL方式/LAN配線方式から光配線方式へのタイプ変更工事」を行うのは、この難しい部分を成功させないと実現できません。

無事に壁の内側に光配線を通す工事ができたら、以下の図のようになります。

引用:NTT東日本・フレッツ光公式「集合住宅の導入工事と配線方式について」

部屋の内側まで光ファイバー線がやってきて、つなぎ口が「光コンセント」になります。

しかしNTT東日本の提供エリア内に、このような光ファイバー線を通せないマンション・アパートは数十万棟とあるはず。まさかこの膨大な数の建物を、片っ端から工事していくつもりでしょうか。そのようなことをしたら、たとえNTT東日本といえども、費用負担が重すぎます。
というより、技術的に困難な場合が少なくないのです。

NTTの真の狙いは、1G以上の速度を出せる建物を増やすこと

NTTはどういうつもりなのか。具体的にどうサービスの向上をしていくのか。

あらためて、文面を読んでみます。

VDSL方式/LAN配線方式から光配線方式へのタイプ変更工事費が無料
「フレッツ 光ネクスト」の「マンションタイプ(VDSL方式/LAN配線方式)」を、「マンションタイプ(光配線方式)」「マンション・ハイスピードタイプ」「マンション・ギガラインタイプ」「ギガマンション・スマートタイプ」に変更する場合、変更工事費が無料になる。
申し込み期間は5月31日までで、11月30日までに開通する必要がある。

この速度アップグレードがどのような方を対象にするのか、考えてみました。

大きく分けて、3つのケースが考えられます。

単なる料金無料キャンペーン(建物の設備追加工事なし、宅内工事のみ)

元々1Gの設備「光配線方式」が整っていて、ちょうど申し込んだら無料キャンペーンをやっていた、ということ。NTTが特別な追加工事をしたわけではなく、たまたまこのタイミングであなたが申し込んだだけな場合です。(工事は通常の宅内工事を実施)

これは申し込んだ方はラッキーだったでしょうが、設備上の問題で1Gの回線を使えない人にとっては実に面白くない状況です。なぜなら、NTTが特別にサービス向上のために費用を出したわけじゃありません(キャンペーンの予算は出したでしょうが…)。

今まで光回線が遅くて不満だった人達にとって、何一つ現状が変わっていないのですから。

ちょうど光ファイバー線導入工事の対象になった建物に住んでいた

最も可能性が高いのはこのパターンです。

マンション・アパートの住人がフレッツ光を申し込んで、たまたま光配線方式の設備がなかった場合。建物オーナーが工事を許可した。加えて、建物の他の部屋の住人もフレッツ光へ申込み希望を出していたとします。

新規で建物内へ光ファイバー線を通す工事が可能と判断され、工事が行われ、住人全員が1Gを使えるようになった。自分が申し込んだタイミングか他の人が申し込んだかで、ちょうど光ファイバー配線工事が実施された場合です。

タイミングがよかった+工事ができる建物だったので工事が実現した、ということ。

これも、元々設備が整っていた建物の方は恩恵がありますが、それ以外の人にとっては何も変わっていません。恩恵を受けるのはごく一部の人達だけですね。

新しい技術を開発したため、光ファイバー線導入工事が可能な建物が増えた

これこそが、今まで「ネットの遅さにイライラしていた」人達を救うことになるかもしれない条件です。

各部屋内まで光ファイバー線が通っていなかった建物に、新たに技術開発ができて、光配線を通す工事ができる建物が増えた。その結果、光配線方式の工事ができる対象の建物が増えた、ということです。
だとしたら、低速に悩まされてきた我々ユーザーにとってはまさに恩恵です。

実際のところは前述の文面を読む限り、大々的に行うという感じではありませんね。なので、このパターンは残念ながらなさそうです。

以前私がNURO光を導入した際に、こんなやり方で光ファイバー線を通すことができるんだ、と知ってから、上記のような技術的問題は、かなりの確率で解決できるのではと考えています。

同時に、NTT東西の提供エリアは広すぎます。日本全国で光ファイバー線を通す工事を行うには費用負担の面から難しいのだろうな、とも思っています。

大都市圏を中心にカバーしているNURO光だからできたのだろうな、と。

NTTがどれだけ本気で速度向上・混雑回避対策を実行するか要注目しよう

NTT東西が顧客データを出してくれないので実態は不明ですが、工事不可能な建物を除き、かなりの棟数の建物が「1Gのスピードを出したくても配線上の問題で出せない」のでは、と推測できます。

とすると、それらの「やろうと思えば速度アップ可能」な建物に、徐々に追加工事をすることで、光配線方式の建物を増やし、全体のサービス向上のために動き出した、と見るのが妥当ではないでしょうか。

もちろん、建物の設備を速度アップしたからといって、ネットの混雑が解消するわけではありません。しかし、具体的に設備面での改善を行うことで、ある程度の問題が解決に近づくのであれば、それを行わない理由はありません。

また近頃は、NTT系以外のネットサービスが1G超の回線を提供するようになりました。NURO光が2Gを提供開始した時は、NTTを追い抜いて独走状態にありました。

今はauひかりも他の電力系サービスも10Gや5Gなどを開始しています。
いつまでも、建物が古いから速度は出せません、では他社にどんどん追い抜かれてしまうでしょう。光コラボも、モバイルで5Gが全盛になったらどうなるか分かりません。

であれば、そろそろ全面的に設備構築上の課題にも取り組むべき、と考えたのかもしれないですね。

今回の施策によって、私達のネット環境が少しでも向上すればよいのですが。

ぐれ太

ぐれ太

いい加減懲りたから、タイプを変えて小悪魔的な子を選んだら、マジ本物の悪魔だった〜(泣)

ちび太

ちび太

なんで危険と分かってる方へ突っ込むの(笑)

関連記事